平成23年3月11日(金)に発生しました東日本大震災により被災された皆様に衷心よりお見舞い申し上げるとともに、被災地で救援活動、復興支援に精励されている方々に敬意と感謝を申し上げます。
また、今回の震災により、2名の在校生と1名の入学予定者が亡くなられたことに心より哀悼の意を表します。
歴史上かつてない未曾有の大震災から1か月が過ぎ、一歩一歩ではありますが、東北大学も復興、そして一層の飛躍に向かって歩みだしております。
幸いなことに、本学キャンパス内では安全が確保され、人的な被害はありませんでした。本学の施設・設備等には被害があるものの、本学の機能、そして真価を発揮できる状況には十分あり、5月6日には新たな学期をスタートいたします。
このような時だからこそ、大震災の状況に対する献身的な貢献活動と同時に、地域社会の復旧、復興、そして人類社会の持続的発展に向けて、悲しみを希望の光に変える活動に英知を結集して総力を挙げる決意をここに表明いたします。本学の教育力、研究力、そして社会貢献力を更に大きく飛躍させて、世界リーディング・ユニバーシティとして人類社会に貢献していくことこそ、本学の重要な役目であると考えています。
世界の主要大学で、これだけの災害を経験した大学は他にありません。歴史上かつてない未曾有の大災害に直面した被災地の中心大学として、研究者個人の専門家としての貢献はもちろん、全学横断的な組織体制システムの下、復興・地域新生を先導する研究に戦略的・組織的に取り組み、その成果を発信・実践していくつもりです。
さて、創立100周年の平成19年(2007年)に東北大学全学同窓会を母体として発足した東北大学萩友会は、14万人におよぶ同窓生に加えて、在校生、現旧の教職員、そして在校生のご家族の皆様を会員とし、これまで「東北大学コミュニティ」の連帯意識の醸成・強化などを目指し、ホームカミングデーや交流会、同窓会、プレミアム会員懇談会等の事業を展開してまいりました。
関東、関西、北海道地区で開催予定の交流会、また、各地で開催される同窓会総会の機会に、本学が復興発展していく姿を直にご説明させていただきますので、是非ご参加いただければ幸いです。
次世代のために人と自然が共存し得る、安全・安心な社会づくりに邁進していくことを通じて、世界から信頼、尊敬、そして愛情を受けられる大学として人類社会の発展に貢献してまいるためには、萩友会員の思いが一つになることが必要だと願っております。
東北大学及び東北大学萩友会が果たすべき使命及び活動へのご協力とご支援を心よりお願い申し上げます。
東北大学総長
東北大学萩友会長