地球環境問題とは何だろうか?
今あらゆるもののエコ化が進んでいます。エアコンは、この十年で四〇%、冷蔵庫は七〇%も効率が上がり、ハイブリットカーが当たり前となり・・・もちろん生活者の方々も九割近くの方が環境意識を持ち、そのうちの七割が何らかの行動を起こさなければと思っています。では、環境問題は解決に向かっているのでしょうか? 残念ながら、日本では一九九〇年に比べて、家庭のCO2排出量は1.5倍に増加しました(図1)。 自然から学ぶ新しいテクノロジーのかたち 従来の延長ではない新しい暮らし方を創るテクノロジーはどこにヒントがあるのでしょうか? 昼は五〇℃、夜は〇℃を下回るサバンナ地帯に住むシロアリの巣の中の温度はなぜいつも三〇℃なのか? そこから無電源エアコンが生まれました。カタツムリの殻はなぜ汚れないのか? そして、雨が降れば汚れが落ちるビルや汚れの付き難いキッチンが生まれました。泡は熱を運び、弾けるときに出す超音波は洗浄機能を持っています、それで水の要らない風呂のアイデアが浮かびました。トンボの羽は何故凸凹しているのだろう?そこから、新しい風力発電機のアイデアも生まれています(図2)。 |
石田 秀輝(いしだひでき) 1953年生まれ 現職/東北大学大学院環境科学研究科 教授 専門/環境科学 自然技術 材料化学 研究室/http://ehtp.kankyo.tohoku.ac.jp/ishida/ 人材養成ユニット/http://www.semsat.jp/ すごい自然のショールーム/http://www.nature-sugoi.net/ (たくさんのネイチャー・テクノロジーの卵が見つかります) |