[研究室からの手紙]

インターネットで便利アクセス

人文系学術情報の公開

後 藤   斉=文
text by Hitosi Gotoo

ごとうひとし
1955年生まれ
東北大学文学部助教授
専門:言語学,ロマンス語学



 ここ数年,インターネットはビジネスや広報活動,趣味など,さまざまな目的のために積極的に活用されるようになってきました。
 インターネットはもともと学術ネットワークとして発展したものですが,文科系の分野では,特に言語や文学,歴史,哲学などの人文系において,全般的には後発であったことは否めません。人文系の研究教育機関での利用状況は,全国的にも,国際的にも,まだばらつきが大きいのが実情です。とりわけ研究者間での学術情報の交換や一般社会向けの学術情報の公開に関しては,そもそもどこにどのような情報があるか知ることも容易ではありません。

 私が提供するウェブページのうち「国内人文系研究機関WWWページリスト」は,日本国内での人文系インターネット利用の現状の見取り図となるものです。人文系の学会,大学,学部,研究所などのホームページをほぼ網羅しているほか,




資料展示や研究プロジェクトのページも多く挙げてあります。また,「国内言語学関連研究機関WWWページリスト」は言語研究の分野にしぼって,研究機関のほかに個人研究者のページなども含めて詳しく取り上げています。 これらは文字情報だけで,見栄えに凝った作りではありません。そのかわりに情報量は充実しています。さらに,国内にある関連諸分野の同様のウェブサイトとゆるやかな協力関係を結んで,インターネットによる人文系学術情報の流通と公開を一層効果的なものにしています。

 どのような情報でもよりどりみどりとはいきませんが,それでもかなりの人文系学術情報がインターネット上で広く公開されていることがわかります。東北大学をはじめ多くの大学の図書館が所蔵資料の電子展示を行っていますが,それらを一覧することができます。あるいは,万葉集や源氏物語の本文を検索できるウェブページがそれぞれ複数個所あることが想像できるでしょうか。これらは大学に属する研究者ばかりでなく,インターネットに接続しさえすれば,誰でもアクセスすることができるのです。
 なお,私のウェブサイトには,ほかに私個人や言語学研究室の活動,さらに国際語エスぺラントを紹介するページも設けてあります。ついでの折にこちらもご覧いただければ幸いです。


●「国内人文系研究機関WWWページリスト」
http://www.sal.tohoku.ac.jp/~gothit/zinbun.html

●「国内言語学関連研究機関WWWページリスト」
http://www.sal.tohoku.ac.jp/~gothit/kanren.html

●言語学研究室のホームページ
http://www.sal.tohoku.ac.jp/~gothit/gengo.html

●後藤斉のホームページ
http://www.sal.tohoku.ac.jp/~gothit/gothitj.html

●「エスぺラントとは?」
http://www.sal.tohoku.ac.jp/~gothit/espj.html