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インタビュー

川島 隆太
第24回 2011年1月26日更新 桜岡大神宮宮司・仙台工業専門学校 1950年卒業 坂本 壽郎(さかもと じゅろう)

東北大学医学部を1985年に卒業、東北大学大学院医学研究科を1989年に修了。医学博士。1991年にはスウェーデン王国カロリンスカ研究所客員研究員となる。その後1993年には東北大学加齢医学研究所助手に就任。同研究所の講師・教授を経て、同大学未来科学技術共同研究センター教授に。2006年同大学加齢医学研究所脳機能開発研究分野教授に配置換され、現在に至る。自身が監修し任天堂から発売されたニンテンドーDS用ソフト「脳を鍛える大人のDSトレーニング」シリーズは販売合計870万本を超える大ヒット商品となっている。


この研究の目的は、人間の脳と心の関係

研究内容

私が行っている仕事は、脳機能マッピングと言われている研究ですが、人間の脳のどこの場所に、どういう働きがあるかということを科学計測機器を使って測定するという仕事をベースでやっています。

例えば今私がこうして喋っている時に、脳のどこの場所を使っているかということを画像にして調べるというような仕事です。この研究の目的は、人間の脳と心の関係をつかまえるということが最終目的にあり、私たちが心と呼んでいるものが脳の中にどう表現出来ているかということを見つけ出す、これが私の行っている基礎研究です。

これに加え、私たちはこの基礎研究の成果を社会に還元するということを目的にし、脳科学の知識を教育や福祉に活かしていこうという仕事も行っております。特に今、福祉分野の仕事が随分発展してきており、例えば、私たちが考えたものは、人間の脳の中で最も大切な前頭葉という場所を元気にする方法、これを脳研究で見つけるということは出来ないだろうかと考えました。そこで3つの法則を見つけました。1つは読み書き計算をするということ、もう1つはコミュニケーションをするということ、そして最後は手指を使って何かを作るとういうこと、これを行うことによって脳が沢山働くという証拠を科学的に見つけます。

ではこれを使って脳を元気にすることは出来ないかということで、認知症になってしまわれた高齢者の方々に読み書き計算をやっていただくということを4年前から続けております。驚いたことに認知症の方々の症状が良くなる、寝たきりの方が歩行訓練までもっていける、というようなげきじゅつの変化を見出すことが出来ました。更にこのシステムを使いまして、私たちは認知症の予防のプロジェクトを東京都、岐阜県、宮城県仙台市といった自治体と共に行っております。実際に認知症の予防効果がありそうです。我々が今一番注目しているのは、実は認知症ではない、しかし健康ではない、この中間の状態(グレーゾーン)があります。この方々は毎年大体2割の方が認知症になっていくのではないかと言われています。この方々を我々の方法で半年間トレーニングすることによって、皆さん健康に戻られるというようなところまで研究が進化してきております。ですからこれからの高齢化社会に向かって、もしかしたら最適な処方箋というのを、私ども東北大学で行った研究から世の中に問うことが出来ているのではないかと考えています。

またもう1つのゴールとしては、子供の教育を目標にしておりまして、同じく子供たちを健全に育むために脳の知識を何かに使えないかということを今真剣に考え、国のプロジェクトとして、子供たちの調査研究というようなことを行っております。その他に脳を鍛えるということでは、ドリルの本を出版したり、民間企業と一緒にその活動をする中で、例えばゲームソフトを出したり、調理をするということで脳がよく働くということを社会の中に活かしていけないか、といったような活動を広く沢山の民間企業の方々と一緒に行う、というような仕事を行っております。

学生時代の思い出

学生時代はお恥ずかしいことに、あまり優秀な学生ではありませんでした。部活動はラグビー部に入っておりまして、医学部の6年間すっとラグビーをやっていました。学生時代の思い出というと、私は追試・再試の思い出しかなくて、いつも同じメンバーが集って、その追試会場、再試会場で進級出来ないのではないかと言いながら試験に臨んでいたのを思い出しています。面白いことにその追試仲間、再試仲間が、私どもの同級生では東北大学の中で今や教授となって教鞭をとっているというような現象もあり、「ん~?」というようなことを考えております。

同窓会への期待

これは私を含めて同窓生の皆さんがみんな感じていらっしゃることだと思いますが、東北大学というところは同窓生のネットワークというものが非常に弱いのです。他大学、例えば東京大学、京都大学、それから慶応大学、早稲田大学という例を見ていくと、かなり強固のネットワークがあって、OBが現役学生をバックアップするといったようなシステムがきちんと出来ています。その中で学生たちはより自分達の能力以上の環境の中に出て、社会の中で活躍出来るというシステムが出来上がっています。ですからこの機会をいい機会として、是非東北大学もきちんと同窓生のネットワークを作って、現役の学生達、それから我々同窓生自身を互いに支えあっていくというシステムを作ることが出来たらと願っています。





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