東北地方が震災から復興し地域経済を発展させていくためには、それを力強く推進する多くの経営人材を育成することが必要です。しかし、東北地方にはこのようなリーダー的経営人材を継続的かつ体系的に育成するための仕組みがほとんどありません。こうした問題意識から、本学経済学研究科の地域イノベーション研究センターは、東北地方の経営人材を育成するための仕組みとして「地域イノベーションプロデューサー塾」を構想しています。 東北地方の経営人材育成の問題点 当センターが最近行った実態調査の結果から、これまでの東北地方における人材育成の取り組みには、次のような重要な問題点があることが明らかになりました。 地域イノベーションプロデューサー塾構想の概要 このような問題点から見えてきた課題に対応するために、当センターは、地域の現実的な問題とニーズに対応した継続的かつ体系的な経営人材育成の仕組みとして二〇一三年度に「地域イノベーションプロデューサー塾」を開設することにしました。その概要は以下のとおりです。 地域と共に推進する当センターは、この構想の実効性を高めるために、地域の関係機関と連携して構想の具体的な内容づくりに取り組んでいます。二〇一〇年度は、財団法人東北活性化研究センターと共同で、経営人材育成について全国の優秀事例調査と東北地方の実態調査を行いました。二〇一一年度は、東北地方におけるイノベーション事例調査を共同で行っています。また、仙台市商工会議所の青年部と共同で塾のカリキュラムを開発するための研究会を立ち上げ、地域企業の経営者や後継者が抱えている問題やニーズを深く理解するための活動を行っています。 |
権 奇哲(コン キチョル) |