青葉山馬場
キャンパス散策
 東北大学乗馬部の歴史は古く、1913(大正2)年頃、本学理・工・医学部の同好会有志により創設されたと言われています。戦後新たに発刊されたOB会の機関誌「杜鞍会報」も、2007年で53号を数えるに至りました。その巻末には、すでに逝去された方々を含め、総勢600余名にも及ぶ大正年代からの会員名簿が記載され、懐かしい思い出とともに引き継がれています。  創設以来、馬場や厩舎はあちこち転々としましたが、当時教養部があった川内地区から旧青葉山ゴルフ場近くに移転したのは、学園紛争の嵐が吹き荒れる1971(昭和46)年の夏頃でした。あれからもう40年近く、現在は20余名の部員が十数頭の愛馬と寝起きを共にしながら練習に励んでいます。  厩舎などは大分老朽化しましたが、他大学に見られない誇れる施設がここにはあります。長年乗馬部を指導してこられた渡辺春樹OBより寄贈いただいた屋内練習場(HARUKI HOUSE Millennium 2000)です。馬にもやさしいこの施設で、雨の日も雪の日も練習ができるようになりました。そのお陰で2006年度の全日本学生馬場馬術大会で、本学乗馬部は私大など並みいる強豪を相手に見事団体五位入賞という快挙を成し遂げました。  2007年もまた、五月晴れがまぶしい大型連休を利用して、例年のごとく多くのOBがこの地を訪ね、乗馬を楽しんだり過ぎ去りし日々に思いを馳せたりしておりました。
東北大学大学院農学研究科教授乗馬部長
工藤昭彦

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編集後記
 ひところマスコミを賑わせた研究データのねつ造にまつわるスキャンダルは、論文の世界にとどまらず、先頃は某テレビ番組にまで飛び火しました。きれいな映像を巧みに使って研究成果をやさしく、興味深く説明してくれるテレビは、広く市民のみなさんに科学を理解してもらうには絶好のメディアのひとつです。しかしその演出が行きすぎると、科学への信頼を損ねかねないことを知り、私たち東北大学人にとって市民の皆さんへの成果の発信はどうあるべきかをあらためて考えるきっかけになりました。とりわけ自然科学における研究成果は、論文として発表されたとしてもその後の年月をかけた、第三者による検証によって初めて専門家の間で認められていくものです。しかし昨今の成果第一主義の台頭のあおりで、私たち科学者にも安易すぎるところがなかったか、反省を迫られます。私たちは演出を一切省いてもすばらしい輝きを放つような成果を得たいものですし、市民の皆さんに夢を持ってもらえるような研究成果を、ありのまま、脚色なく紹介する場であるこの『まなびの杜』を大切に育てていきたいものです。
『まなびの杜』編集委員会委員
高井 俊行
『まなびの杜』をご希望の方は各キャンパス(片平、川内、青葉山、星陵、雨宮)の警務員室、附属図書館、総合学術博物館、植物園、病院の待合室などで手に入れることができますので、ご利用ください。
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『まなびの杜』は3月、6月、9月、12月各月月末に発行する予定です。
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