常磐線水戸駅で鹿島臨海鉄道に乗り換え、大洗駅下車、タクシーで約15分
 

 

  国道51号線を水戸市から東に10キロメートルほど進むと目の前に太平洋が広がり、国道はそこでほぼ直角に南へ向かいます。さらに5分ほどのドライブで日本原子力研究所(原研)大洗研究所の正門につきますが、当センターはその敷地内にあります。
 日本の原子力研究の黎明期に、原子炉の材料を試験するための材料試験炉(JMTR)が原研によってここに建設されました。当センターの前身である材料試験炉利用施設は、大学の研究者がJMTRを利用して原子炉の材料研究を行うために、1969年にJMTRに隣接して設置されました。原子炉や核融合炉の材料研究、使用済み核燃料に含まれ、新しい機能を発現する可能性が期待されているアクチノイド元素の研究のために、日本全国の大学などから教員や大学院生が大勢来て、最先端の研究を行っています。研究の内容はホームページでご覧下さい。
 写真の真ん中の赤いドームがJMTRです。右手前の緑色の屋根の建物が当センターの研究棟、その右奥の白い箱状の建物がホットラボ、さらにその右手前のやや大きな建物がアクチノイド元素実験棟です。この3つが当センターの主な建物で、周囲はすべて原研の敷地です。撮影した時期はちょうど桜が満開で、構内道路を縁取る並木が美しいピンクに染まっているのが見えます。JMTRのドームの向こうには人造湖の「夏海湖」、その向こうの赤白の煙突と白いドームは核燃料サイクル開発機構の高速実験炉「常陽」で、その後ろには太平洋が見えています。
 大洗海岸は夏には海水浴客でにぎわい、春・秋や冬にもウエットスーツに身を包んだサーファーが大勢訪れます。原研構内は四季を通して、昼休みになるとジョギングやテニスなどアウトドアを楽しむ人でにぎわいます。

松井秀樹
(金属材料研究所附属量子エネルギー材料科学国際研究センター長)


 

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編集後記

 本東北大学は2007年に創立100周年を迎えます。私は東北大学百年史の編集に少し関係して、東北帝国大学理科大学開設当時のことを調べていて印象的なことがありました。それは、開設時の教授陣に当時非常に優れた人材を集めたことと、ごく早い時期に「研究第一主義」が確立されていたことです。開学時に比べると東北大学はいまと比較にならない規模の教育・研究内容を持つに至っています。しかし、それは他の大学もみな同じで、いま日本中の大学は最近の大学システム変化のなかで特色をだして生き残ろうと厳しい競争が始まっています。私が思うのは、東北大学はやはり開学当時からの「人材を広く求める」、「良い研究が結局は世の中の役に立つ」という伝統的な方針は守りながら、これからは「東北大学が何をしているか」をもっと世の中に知っていただいて、大学外と大学とのコミュニケーションを育てることが東北大学の発展に大切であろうということです。『まなびの杜』もそのためにお役に立てばと思って編集作業に携わっています。ですから、『まなびの杜』を読まれた方は、どんなことでも結構ですから、ご意見・ご感想・ご希望をお寄せいただければたいへん有り難く存じます。

『まなびの杜』編集委員会委員
岡野 章一


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