K=110MeV AVF Cyclotron
 

サイクロトロン・ ラジオアイソトープセンター外観

ホームページ http://www.cyric.tohoku.ac.jp

 

 扇坂からしばらく坂を上ると、青葉山理学部・薬学部キャンパスの入口に着きます。
 サイクロトロン・ラジオアイソトープセンターは、自然史標本館脇の坂を上り詰めた所にあり、裏手には泉ヶ岳から船形山の山麓まで見渡す見晴らしの良い風景が広がります。1977年の設立ですので建物は少々古いですが、サイクロトロン棟・研究棟・RI棟の3つから成っています。サイクロトロン棟には、中性子を飛行させて速度を測るための延長部が40mほどあり、その隣が乗馬部の馬場であるせいか、どことなくのどかな雰囲気が漂います。
 センターは名前の通り、ラジオアイソトープ(RI)=放射性同位体と、それを生成するサイクロトロン加速器の多目的利用のために設立されました。医学・薬学・工学・理学の幅広い分野のスタッフが働くユニークな施設です。主要装置の1つに、ベータ崩壊を使って癌やアルツハイマーの診断などを行うPETがありますが、サイクロトロンで製造した短寿命のRIをすぐさま薬剤合成・投与し、検査を受ける患者さんの放射線影響を最小限に抑えることができるのは、このような多分野の連携によるものです。
 2000年にはサイクロトロンのエネルギーが一億電子ボルトに増強され、基礎科学・工学の研究も進められています。

岡村弘之
(サイクロトロン・ラジオアイソトープ センター教授)

 

 

 

この『まなびの杜』は、インターネットでもご覧になれます。
アドレス

http://www.bureau.tohoku.ac.jp/manabi/
※バックナンバーもご覧になれます

『まなびの杜』をご希望の方は各キャンパス(片平、川内、青葉山、星陵、雨宮)の警務員室、附属図書館、総合学術 博物館、理学研究科附属植物園、病院の待合室などで手に入れることができますので、ご利用ください。
無断転載を禁じます。
『まなびの杜』は3月、6月、9月、12月各月月末に発行する予定です。
『まなびの杜』編集委員会委員(五十音順)
伊藤 弘昌 今井 勉 岡野 章一 梶谷 剛
齋藤 忠夫 田邊 いづみ 仁田 新一 
藤井 建人 松原 洋一 山添 康
東北大学大学情報課
宇部 義彦 目黒 尚美
『まなびの杜』に対するご意見等は、手紙、ファクシミリ、電子メールでお寄せください。
〒980-8577 宮城県仙台市青葉区片平2-1-1
TEL 022-217-4817 FAX 022-217-4818
Eメール manabi@bureau.tohoku.ac.jp
この用紙は、再生紙を使用しています。
編集後記

 国立大学が2004年4月からの法人化に向けて、今大きく変わろうとしています。各大学がそれぞれの個性を打ち出した独自の経営方針に基づき、総長のリーダーシップのもと大学が運営されるようになります。授業料もある範囲内で大学が自由に決めることが出来るようになることも最近新聞紙上などで報道されました。「地域に根ざし、地域に開かれた大学」にして行くことは大変重要なことです。戦後の学制変化に匹敵するとも言われるほどの根幹的変化が起こりつつありますが、新たな制度が定着するにはしばらく時間はかかることでしょう。
 この国立大学で起こっている変化は、時代の流れでもあるといえます。「まなびの杜」は、このような時代の流れを先取りして始まったものです。東北大学の近くにいながら、大学との距離が遠かった多くの方々に、気軽に大学に関心を持っていただけるように、大学からの情報発信を行おうということで、既に6年目になりました。特色ある教育や含蓄深い研究など無限の話題を持つ先生方に、いかにわかり易い文章で書いていただくか、ということは本当に難しいことです。毎回の編集委員会での議論は、いつもこのことにつきます。今号の記事はいかがでしたでしょうか。多分、難しくて判りにくい部分があったかもしれませんが、地域の読者に愛されるような「まなびの杜」となるよう、これからも編集委員会は最大限努力してまいります。ご声援ください。

『まなびの杜』編集委員会委員長 伊藤 弘昌


ページの先頭へ戻る