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「川内記念講堂落成式」

 

 川内南キャンパスの東方に南を向いて鎮座する「川内記念講堂」。この建物が、本学の創立五十周年を「記念」したものであることを、皆さんご存じでしょうか。今回ご紹介するのは、この「記念講堂」の落成式(昭和35年10月30日)の映像です。

 

当時の記念講堂周辺(西から) 今から半世紀前に本学が創立五十周年を迎えた時、その記念事業の一環として、五十年史の編纂と記念建造物の建設が企画されました。この記念建造物は、実は当初の計画では、小講堂や研究集会室・展示室などを備えた「記念会館」を片平地区に建設するというものでした。しかし議論を重ねていくなか、卒業式その他の大規模な儀式や演奏会等の行事を行うことのできる「大講堂」へと計画は大幅に変更され、場所も、東北大学の新たなキャンパスが整備される川内地区に変更。当初の四倍近くに膨れあがった建設資金を確保するため、五十周年記念事業とは別に「創立五十周年記念大講堂建設期成会」がたちあげられ、寄附金集めが開始されます。工学部の小池勇次郎教授の直談判で松下電器産業会長の松下幸之助会長が別館建設資金の寄附を即決するという一幕もあり、昭和35年10月に講堂は無事完成。別館には寄付者の名前をとって「松下会館」と名付けられました。

 

落成式受付風景 そして10月30日、約2,000名の招待客を集めて落成式が行われたのです。式典では、黒川利雄学長や中川善之助期成会会長など関係者による挨拶と、松下電器産業からの別館寄附目録の贈呈、来賓祝辞、黒川学長からの感謝状贈呈などが行われ、式典終了後は東京芸術大学オーケストラによる演奏会が行われました。

 

 当時川内地区は、北側が東北大学の教養部、南側は公務員宿舎等として使われていましたが、そこでは戦後米軍が使用していた木造の兵舎がそのまま使われていました。そのなかに突如として出現した記念講堂は、それまでの片平キャンパスに代わる、新キャンパス誕生を象徴する建物でもありました。その後記念講堂は、昭和50年代まで卒業式などの大学の式典に使用され、その後も学生たちの演奏会や各種の発表の場などとして主に利用されていきます。

 

学バスに乗り込む芸大オーケストラ:「学バス」が当時の時代を偲ばせます 東北大学では現在、この創立五十周年の記念建造物を新たに会議場、コンサートホール、展示ギャラリー、ファカルティクラブなどの機能を備えたアカデミックホールとして改修し、創立百周年の記念建造物として再生する計画を進めています。新キャンパス誕生の象徴という役割をひとまず終えたこの建物が、こんどはどのような役割を負ってどのように生まれ変わるのか。第二の「落成式」の日が待たれるところです。

 

資料提供 東北大学史料館
(解説:永田英明 東北大学学術資源研究公開センター史料館)

 
   
 
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